メジャーなWebミーティングアプリケーションには、字幕機能が付いています。
「映画のように相手の言葉が翻訳されて表示されたらいいのにな。」と思たことはありませんか?

できます!

Zoomではこの字幕機能を外部サービスと連携させて、同時翻訳を字幕に表示させることが可能です。
本記事では、スマートフォンアプリのUDトークを利用して、Zoomで同時翻訳の字幕機能を使う方法を紹介します。

UDトークはもともと聴覚障碍者のコミュニケーションを支援するアプリケーションとして開発されたものですが、翻訳機能やトーク内容の出力機能により、外国人とのコミュニケーションや文字起こしにとても便利なアプリケーションです。

私自身も海外との会議や文字起こしで便利に使っています。


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この記事でできること

  • 日本語に強いスマートフォンアプリ”UDトーク”でリアルタイム翻訳ができる。
  • 文字起こしができる。
  • Zoomで字幕機能を使うことができる。
  • ZoomとUDトークを連携させて同時通訳字幕機能を使うことができる。

同時翻訳と文字起こし

1. まずスマートフォンにUDトークをインストールします。


2. ここではAndroidを使用しています。
UDトークを開いて、”トークを始める(Begin Talk)“をタップ。


3. トーク画面が開いたら、右上のハンバーガーメニューをタップ。
相手が話す言語の設定(Partner’s Language Settings)“をタップ。


4. 翻訳先の言語を検索して選択します。


5. トークに戻って、左下の国旗アイコンがオフになっています。
これをタップして、英語有効にすると、英語と日本語のボタンが表示されます。
話す言語のボタンをタップして話します。
日本語をタップして日本語を話すと、相手の言語に翻訳されて表示されます。


6. トークの内容を出力するには、右上のハンバーガーメニューをタップして”会話ログをメールで送信する(Send e-mail)“タップすると、zip化されたテキストファイルが添付されて、メールアプリが起動します。文字起こしの場合は、この要領でテキストファイルで出力します。



Zoom字幕機能と連携する

Zoomの字幕機能を使った同時翻訳を行う場合は、WebブラウザからZoomのマイページにログインして事前設定が必要です。
※この設定は字幕機能を使う参加者全員が必要です。


1. Zoomのマイページにログインしたら、
設定(Settings)“> “ミーティング(Meeting)“> “ミーティングにて(詳細)(In Meeting (Advanced)

2. 下にスクロールすると、”字幕機能(Closed captioning)“が表示されます。
字幕機能(Closed captioning)“のスイッチをオンにします。
チェックボックスが二つ表示されますので、上のボックス”字幕の API トークンを使用して、サードパーティの字幕サービスを統合できるようにする(Allow use of caption…)のみチェックをして保存します。


3. この設定を行なうと、Zoomのアプリケーションに字幕(Closed Caption)のボタンが表示されます。
表示されない場合は、Zoomのウィンドウを最大化させてみてください。


4. 表示された字幕(Closed Caption)ボタンをクリックするとメニューが開きます。
ここでAPIトークンのコピーをします”APIトークンをコピー(Copy the API token)“をクリックしてコピーします。
コピーしたAPIトークンをメモ帳やメールを介して、スマートフォン側でコピーできるようにします。
※APIトークンはセキュリティー情報になりますので、取り扱いに注意してください。


5. ※ここからは、UDトークのホストのみが実施する設定です。
UDトーク側で、トークの画面で右上のハンバーガーメニューをタップ。
外部字幕サービス連携(Closed Caption Services)“をタップ。


6. “字幕を送信する(Enable sending closed caption)“チェックボックスをONにします。
コピーしたAPIトークンをZOOMのボックス内に貼り付けます。APIトークンはURLのような長い文字列です。
貼り付けが完了したら、左上の戻るボタンをタップして戻ります。

7. APIトークン設定後にUDトークに向かって発言をすると、Zoomの字幕に表示されます。
字幕が表示されない場合は、字幕ボタンの右側にある上矢印ボタンをクリックして、”字幕の表示(Show Subtitle)“をクリックしてください。

APIトークンは、Zoomのミーティングごとに変わります。
ミーティングごとに毎回APIトークンをコピーして、UDトークへ貼り付けを行なう必要があります。


まとめ

APIトークンの設定が少し面倒ですが、難しい操作ではないので慣れると簡単です。
日本語と英語を話す複数名がZoomで会議をする場合は、UDトークの招待機能で同じトーク内に入って、参加者はそれぞれ自分の言語で話します。そうすることで、Zoomの字幕には翻訳された字幕が表示されます。

UDトークの特徴は、高い音声認識精度を持つ音声認識エンジン”AmiVoice”です。AmiVoiceは日本のアドバンスト・メディア社が開発しているため、日本語特有の「えー」、「えーっと」などの無駄な部分を省いてテキスト化してくれます。これはテキストを読む相手にとって非常にわかりやすく、自動翻訳時の誤翻訳防止に役立ちます。
音声認識エンジンはAmiVoiceとGoogleのエンジンをユーザーが選択できますが、話者が日本語を使う場合AmiVoice一択と考えてよさそうです。

翻訳機能はGoogleを使っているため、翻訳に対応している言語は非常に多く、海外旅行でもUDトークを使ってローカルの市場の方とのコミュニケーションもスムーズに行なえます。
AmiVoiceで日本語音声を認識させると、Google翻訳側へきれいな日本語に修正して渡してくれるので、直接Google翻訳へ話しかけるよりも翻訳精度が高くなる印象です。